アドリア海の真珠
- 2014.11.05 Wednesday
- クロアチア
- 08:30
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- by nobuhiro
JUGEMテーマ:日記・一般
ドゥブロヴニクへ戻って来た。さぁ、パリへ帰る最終日だ。見納めに、丘へ登る。
海に光が射し込んでいる。きっとその下に、アドリア海の真珠が隠されている。
最終日は脚力が勝負のトレッキング。過ごしたきた街を見渡そう。丘の南斜面には
ケーブルカーが設置されて展望台へ昇って行けるが、満腹な海の幸を消化して体へ
発散すべく、此処はひと頑張り。達成感と引き換えに久しい筋肉痛も恐れぬ覚悟だ。
相棒が言いだしっぺとなると、釣人と少年も、後には曳けない。山道を汗掻きかき、
ドゥブロヴニクの思い出とした。丘を降りて最終日の海を眺めに堤防へと向かった。
猫がベンチに丸まっていた。碧い海の真珠探しは、潮騒を聞きながらの夢心地だ。
晴れ時々曇り。「にわか雨を躱すことも、探究の課題に追加すべし」と見つけたり。
さらばクロアチアの海。三人一組の「やじきた道中」、大切に胸にしまって帰ろう。
遅れた晩秋の旅だったが、顔を見せてくれた「碧い海」に感謝する。ありがとう!。
君は海を見たかい?
- 2014.11.04 Tuesday
- クロアチア
- 07:50
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- by nobuhiro
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少年との約束が適おうとしていた。澄み切った風が空を映し、碧い海が顔を出した。
サケ・マスの稚魚は、初めての降海を直前に、少し怯んで銀色の航海服に着替える。
降海性を有したスモルト(Smolt)と呼ばれるサケ・マスの稚魚は、海水を感じる
河口部へ達すると、あたかも少し怯んだかの様に、スピードを落として一旦留まる。
少しづつ、血統を示す幼い班模様の体側は、色を薄めて銀色に変わって来る。所謂、
「銀化」と呼ばれる変化を待ち、海へと向かうのだ。生まれた渓流と比べて格段と
豊富な餌に恵まれる海での生活が、彼等を河川残留型の兄弟よりも、 2〜 4倍もの
体長へと成長させる。そんな彼等は、ある時を迎えると、導かれる様に故郷への
同じ経路を遡って、生まれた渓流へと戻って行くのだ。釣人は少年と相棒に何回か
同じ話を繰り返した。「面白い事に、海へ下る事を決めた稚魚達は、皆臆病で、
力の弱い者達だった。強者に餌の流れる縄張りを奪われ、残留すら難しい者だった。
海で生き残れた彼等は、沿岸に仕掛けられた刺し網をすり抜けて、故郷へと遡る。
やがて、自分の体長が他の魚よりも大きい事に気付き、初めて相棒を探し始める」。
だから僕等も、「碧い海」の色を心に留めておきたい。少し怖がったあの頃を ... 。
海市場 「スプリット」
- 2014.11.03 Monday
- クロアチア
- 07:10
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- by nobuhiro
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アドリア海のオールフレッシュ! 旧市街の東側に青空市場、西側に「海市場」。
青空市場にて「土地の幸」をひと眺め、西側にある住民の「海市場」へ向う。
クロアチアの人なら声揃えて自慢するアドリア海の「海の幸」。その新鮮さには、
島国日本育ちの三人組も、揃って脱帽。市場に流れる新鮮な空気が、説明を不要に
獲れたての幸を輝かせている。「此処じゃあ、魚はその朝に買うのが伝統さ!」。
「此処で獲れる魚介類は砂を噛んでいないんだ。世界一の味さ!」と、威勢の良い
気風で自慢する。ここまで新鮮さを見せられると、三人共もうどうにも止まらない。
今晩は宿部屋で「旅人の自炊」と合点した。茹でるのが惜しい程の甘海老の色艶。
獲れたて新鮮な海の甘味を楽しみながら、釣人が生蛸の塩揉み、相棒が茹で加減と
オリーブ油、塩味係り。少年は盛付けと食卓を引き受けた。奮発の白ワインも格別。
「戴きます!」夕食の歓声。海の幸は、やはりシンプルが一番だと少年に自慢した。
古代都市 「スプリット /Split 」
- 2014.11.02 Sunday
- クロアチア
- 08:00
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- by nobuhiro
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アドリア海沿岸最大都市「スプリット」へ到着。古代宮殿跡が街と一体化している。
ローマ皇帝ディオクレティアヌス(245年〜313年)が、退位後に住んだ都でもある。
新市街のバスターミナルへ到着。まずは、ドゥブロヴニク滞在時に予約した民宿へ。
小さな港町滞在後の沿岸最大都市スプリットの新市街は、都市型生活感が印象的。
民宿へ荷揚げして挨拶。早速、海岸沿いに広く残る古代都市の宮殿跡へと向かう。
天候はグッドコンディション。頑丈な城壁に囲まれた古代都市の石壁に鮮明な影が
コントラストを成し、街全体が男性的な骨格を思わせる。この旧市街も 1979年に
ユネスコ世界遺産に登録されている。珍しく、連続したユネスコランド滞在となる。
世界各国からの観光客を受け入れ、世界レベルの様式を得ながら、地域は少しづつ
ユネスコランド化?して来る現実。自分自身も観光客である事を忘れ、ふと考える。
「ひとりの旅人で在りたい」。宮殿跡に溶け込んだ住民の日常生活ぶりに期待する。
倒されて残る石柱のひとつひとつにも、其の歴史と神秘性が奥深く染み込んでいる。
今も残る要所部分を生活空間へ取り込んで活用する。旧新合体の様式に教えられた。
さらば トロギール
- 2014.11.01 Saturday
- クロアチア
- 08:10
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- by nobuhiro
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小さな旅の道標がこれからの生き方にも方向を授けてくれることが在る。
石造りの迷路の様な小さな港町で日常生活を離れた。さらば!「トロギール」。
街暮らしの少年と釣人、相棒の三人組は、海に昇り、海に沈む太陽を追い駆けて
小さな港町に二泊。歩き回った。明朝、そのユネスコ世界遺産の旧市街を後に
東方約 20Km「 スプリット/ Split 」へバス移動。アドリア海に面する古代都市
ユネスコ世界遺産の街へ向かう。ロマネスクの旧港町で、日頃考えられなかった
釣人自身の「展望」を思案させて貰えた。少年が見出だした紋章の様なものだ。
珍しく釣人と相棒は旅先で故郷を想った。潮風が運んで来る旅情なのだろう。
もう一度、港を歩こう。三人組はこのロマネスクの町が舞台の一幕の様に思えた。
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