JUGEMテーマ:日記・一般
最近、少年が花屋の前でよく立ち止まる。少し無口になり、肩幅が大きくなった。
釣人はなつかしい匂いを嗅ぎ、カフェのカウンターでサンセールを立ち飲みした。
釣りと同じではないだろうか?習ってもどうなるものでもない事は在るから ... 。
ひとりで現場へ向かい、一番カッコ良いと感じる人の横に寄させて貰う。ひたすら
その人の一挙手一投足を見詰め、見守る。全ては、そこから始まりを遂げる筈だ。
美しい花への近づき方は、心震わせる気合なしには、ほどほどでは難しいものだ。
カッコ悪くからまってしまった糸を解きながら、少年は一束の花を贈ろうとする。
風が花の薫りを運んで来る。釣人は少年の後肩をそっと前へ押し、見守っていた。