パリ → 関空 → 長野 → 愛知 → 長野 → 東京 → 京都 → 関空 → パリ。
釣人はジェット気流と超特急に身を任せ、西から東へ、東から西へと一時帰国した。
何時もなら成田からスタートだが、春に随分と格安手頃な航空券を入手出来たので、
今回は関空着、関空発の帰国となった。「あすか」「新幹線」「しなの」と乗継ぎ、
母が一人過ごす長野の施設へ直行。連れ立って別所で湯を浴び、亡父墓参を兼ねて
愛知へ。山間の湯宿で真似事を無事完了。車椅子押して92歳の母と施設へ戻る。
一年分補給を済ませ、別れを告げて東京へ。つるや釣具店「山城さん」と浅草一杯。
一人定宿にて新宿ブルース。原宿駅ホームで緑の風を嗅ぎ、表参道へ降りる。珍しく
南青山を背にして渋谷方向へ歩いた。銀座の柳に街話を聞きながら懐かしいひと時。
澄み切る青空に富士山、亡父が見送ってくれた。京都へ。桂川の鯉釣りおじさん達と
焚火談義。相棒と申請した「桂離宮」見学。「上七軒」は、釣人のお気に入り小路。
義妹はパリ滞在 20年から北山杉の京都へ、94歳のお義母さん元へと戻って行った。
すっかり京アクセントに戻った義妹の手料理が美味しかった。提灯に明かりが映る。
夜目覚めた釣人と相棒はまだ微かなジェットラグに酔っていた。又、一年が始まる。