おっかな-びっくり

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おっかな-びっくり 

ハロウイン(Halloween):ケルト人、自然崇拝の収穫感謝祭(10/31)が広く浸透したお祭り。
カトリック万聖節(11/01, 諸聖人の日)と合わせ、アングロ・サクソン系諸国で盛んになる。

散歩道のウィンドーにも何やら其れらしき「モノ」が増えて来た。いよいよ、お祭り休暇近し。他民族のお祭り文化を取り入れたのは、島国日本だけの特徴ではない。どの国の人達も、まだ国境ラインおぼつかない時代から、自然を崇拝し、怖れ、生き継いで来たのだから ...  。その夜、死者の霊が家族を訪れ、畏敬の精霊や魔女達までが出て来ると信じられていた。おっかな気の人々皆で一緒に「ソレ等」と同恰好に化け、怖さを凌ぎ合った。 .. と言うのが、風習の始まりらしい。釣人は「コワイぞ〜 」と少年に振り、二人は黒兎と心境を分かち合う。


輝きの秘密

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輝きの秘密 

毛鉤の「輝き」には作者だけの拘りや釣人のラッキーな体験が密かに巻き込まれている。
金属的な反射、張りのある鳥羽や獣毛が放つ美しい輝き。毛鉤存在自体の生命感 ... 。

「輝きは、水キレが良い」。「輝きは、少量で仕事する」。「釣れる毛鉤は、何か輝いている」。少年のメモ帳に釣人の口癖が登場する。釣人は最近、出来る限り最少の素材で巻き上げる事を少年に薦めている。夢多く巻き込もうとする毛鉤から、ミニマリストへ探求を一歩前進 。生命感達成への 「キラ り」は少量、確実こそが面白い。二人は師匠より譲り受けた燻銀を思わせる純銀製ティンセル(毛鉤用の極細金属帯)を使い始めた。ギラギラが、「キラり」に変貌した。若き熱情で清水を翔んだ特上の鳥羽や獣毛にも、同種の「キラり」が存在する。


レッド タグ

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レッド タグ 

「Red Tag」 と呼ばれるクラシック・パターンの毛鉤がある。赤いテールポイントが特徴だ。
「Butcher」 と呼ばれる毛鉤も、やはり深紅の美しいテールポイントを備えた不屈の毛鉤だ。

毛鉤巻きは、しばしば、ピアノのレッスンに例えられる。「基本練習を大切に繰り返す事から最初の第一歩を踏み出す様に!」と、アドバイスされる事が多い。美しい毛鉤を見る事が、何より重要とも言われる。然して、基本の反復練習を何とか熟してから、奥の深い楽しみ?が味わえる様になる。時間は人により違う。釣人の場合は、三十数年を必要とした。微かな光、自分流が生まれて来た。「ポイントの位置、色、ボリュームが、其れなりに何とか整って来ると近いぞ!」釣人は少年に自分自身の経過を説明した。良し悪しでなく、好みの世界へと広がる。釣れそうな毛鉤を巻き、「釣れる毛鉤」が誕生する境地。ワンポイントの夢心地だ。


駿馬のいる中庭

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駿馬のいる中庭 

画廊集まるビルの中庭、「木陰から駆け出す如し」、金属製の馬の肖像が置かれていた。
置き位置の妙。葉が擦れる音や馬の嘶き(いななき)までが狭い空間に響いて来そうだ。

パリは散歩に快適な広さであるが、長く住んでいても、歩き慣れない地区はまだまだ多い。ひょんな機会で足を踏み入れると、新しい空間と出会い、新鮮なひと時を楽しませてくれる。釣人と少年は、時折、お気に入り散歩コースから離れる。「街は、開かれた無料の教材だ」。少年が釣人の口癖で真似をする。二人がビル奥に足を踏み入れると、中庭に馬が見えた。広い空間ではなかったが、置き位置の妙だろう。木陰から駆け出そうとしている馬の肖像は動的で新鮮だった。位置をずらした配置が空間を拡げ、動きや音に自由を感じさせてくれる。


くすんだ色

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くすんだ色

くすんだ色合いは創作意欲を掻き立てる。色バランスがコントラストを求めるからだろう。
雨風に晒された机、猟で使われた褪せた囮鴨の色。歳月の中に消え失せて行く色合いだ。

釣人はデジャブーの言葉を思った。アンティックの釣用具展示会で見る、古きサーモン毛鉤が同時に浮かんだからだ。いや、それだけではないだろう。遊び心として傍に置かれた、黒く艶のある金属製の虫達。そのコントラストが絶妙に新しい生命感を生み出して来る。それが丁度、色褪せてしまっても極彩色の鳥羽を巻き留めた古きサーモン毛鉤と、専用の黒色針を思わせるからだろう。釣人と少年は、コントラストで再び鳴き声を上げ始めた囮鴨を眺めた。歳月の中にくすんで消える色、自然の中に隠れようとする生命はちょっとした「モノ」で蘇る。


石と木と

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石と木と 

Rouen の街を訪れた。司教区の脇にある入口、石畳広場を囲む歴史建造物が現れる。
石材と木材の組み合わせが見事。木の梁には、骸骨や骨、シャベルなどが彫られていた。

相棒の説明によると、この建物は1348年、当時流行った「黒ペスト」で亡くなった多くの人々の納骨堂として建てられたものだそうだ。少年は木の梁に彫られた骸骨や骨、シャベルなどを素早く発見した。「猫のミイラ!」釣人は扉横のガラス窓中を指差した。歴史を聞き恐ろしい筈であったが、石材と木の梁の組み合わせがあまりに見事、歴史の中で風化され、骸骨や骨などのモチーフまでが何処かユーモラスにさえ見えて来るのが不思議だ。時代は月日と共に人々の感傷を流して行く。若者が建物にどんどんと入って行く。現在は美術学校として多くの若き芸術家を生み出している建屋だそうだ。数百年後、原発はどの様な形だろうか?


田舎の花屋さん

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田舎の花屋さん 

気持ち良い秋日。意見が合って、穏やかなノルマンディー地方ヘドライブに飛び出す。
石造りに木材が混ざるのがノルマンディーの特徴だ。花屋さんの麦藁が花色を温める。

パリの気温は少しずつ下がって来た。昨日に続き、朝方 4℃〜 6℃程度と肌には寒いが、爽やかな秋日が続いている。朝のコーヒータイム時に窓を覗くと、あまりの青空に誘われた。今日はノルマンディーの田舎道で秋陽を追い駆けようと合い決まった。少年をピックアップ、相棒と釣人はドライブへ飛び出した。町を散歩すると、可愛らしい花屋さんがあった。特別な花を置いてある訳ではなかったが、置かれた麦藁が花々の色を温めていた。ノルマンディー地方は、石造りの街に、木材や藁ぶき屋根などの暖かい素材が建物に組み込まれている。


検証

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検証 

情報や風評に左右されず、実際に物事に当たって、調べて見なければならない時がある。
知識や技術の仮説は、現場へ晒されて初めて、問題解決への有効策へ生まれ変わる。

黄色のクレーンはぐんぐん天へ伸び上がり、尖塔を見下ろす傍で止まった。パリ近郊の村、サンリスの教会前で村の人々が上空を見上げている。専門の有識者を乗せたクレーンは、尖塔を見下ろす脇へ向かって伸び上がって行く。修復に必要な現場検証が行われている。少年、相棒、釣人も村の人々に交じって、何か心強く、期待を掛けて眺めた。現場監督者の案内で、ネクタイ白シャツの有識者、専門家が有効な対策を検証に行く。現場は正念場だ。


山奥の熊へ

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山奥の熊

勇敢獰猛な山の主、北海道では「山親爺(やまおやじ)」と呼ばれ、親しみ恐れられている。
冬眠を必要とする動物には、秋の食い溜めこそは、背に腹はかえられられない問題だ。

「あゝ 山親爺 熊へ言う 君人里へ降りたまう ことなかれ」。釣人は、少年と替え歌を詠んだ。山の実りがどんなに少ない秋を迎えようと、人里へ降りての食料調達には、命の危険が付き纏う。里には、野生での想像を遥かに超える、人間が造り上げた数々の危険性が待ち受けいるのだ。匂いに誘われ、たった一度の里降りでも、発見されると同時に、「死」が待ち受けている事を承知してくれ。津波を恐れて、人はこれまで以上に高台へ、山地へと人里を拡げるだろう。入植問題は、人間同士の人種問題に取り上げられてこそ、初めて、問題視される事なのだ。鮭が産卵に山の上流を目指す様に、汚染されていない野性の実りを嗅ぎ出し、厳しい山奥を目指してくれ!人間が共生を考えない以上、それだけが生存への道なのだ。


北国の釣り

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北国の釣り

北国のエスキモーの作品。生きる為に釣り上げた魚には、優しい瞳が印されてあった。
厳しい環境で釣り上げられた獲物。家族が生き延びる貴重な食料、「歓び」と「感謝」だ。

ポンピドー・センター裏側からマレ地区に入る小路に、小さなお気に入りギャラリーがある。間口狭いウィンドーではあるが、陳列されたエスキモーの作品を外からでも楽しく眺める事が出来る。散歩道の途中、釣人は少年に此のギャラリーを紹介した。訪れる度に、作品は多少違っているので、お客により動きがあるのだろう。以前、思い切って、値段を尋ねてみたが、残念ながら釣人ポケットマネー外、仕事机横に置く事は適わなかった。以降、観て楽しむ。「太い糸だナァ ! 魚の瞳が優しいネ!」釣人は時々、少年の一言に、嬉しく励まされている。


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