大御所、トランペッターの Mr.Paisan 氏 がカサ・デ・ラ・トローバへやって来た。
客の拍手に応え、ゆっくり会場中央へ。彼のトランペットが絶妙な音を添えた。
演奏会場の後ろ口で拍手が起こった。振り返ると、周囲の人達が次々に椅子を立ち上がる。ひとりの老人がトランペットを片手に入って来た。彼が中央へ歩きながら、らっ ぱを鳴らすと、強い拍手が会場全体に沸きあがり、楽団全員の顔が急に華やいだ。「彼の名前」を釣人と相棒は知らなかった。「Paisan だ!」、周りにはその人の名が響いた。らっ ぱ一筋を続けた男だ。自分を生き抜いた人の音色が身近で聴ける、喜一郎、キューバの音楽は凄いゾ!。