夏の釣人

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夏の釣人 

いつの間にか夏至祭が過ぎ、夏が訪れている。木陰で釣人が竿を握っていた。
空はしっかりと青く、雲の流れを感じさせない。いよいよ夏休みがやって来る。

例年より一段と速く、春が過ぎて行った。釣人らしい程の春の余裕もなく、夏の仕事準備に追われている。予定外の思わぬ後処理仕事に翻弄されている間に、水辺では水生昆虫の羽化が盛期を迎え、夕方からはカディスも初夏のステージに加わっている事だろう。蒸し暑い曇り日には、何時もの古株の蟻塚から、今年も多数のナイト(雄蟻)と女王蟻が夢の夏空へ飛び立つだろうか?やがて短い恋の旅を終えた女王蟻は、飛翔の羽を落とし、透ける程に腫れた卵巣を抱えながら新天地を求めて地面を徘徊する。釣人と少年は石畳とアスファルトの街中に居た。緑色を増した街中のセーヌに、釣人が木陰で糸を垂れていた。二人は夏仕事と取り組みながら、夏鮭毛鉤を思案する。せせらぎの音は、いまだ風の遠くにある様だ。


遊び心

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遊び心

サンジェルマン・デ・プレ地区の北西側には高級骨董店が軒を並べ、目を楽しませてくれる。
イタズラの赤色毛糸がカエルの横目位置に置かれてあった。銀製オブジェが息を始める。

久しぶりに少年とサンジェルマンを歩く。ちょっとしたウィンドーが小粋で、つい足を止める。「誰だ?誰だ?どんな人がやったんだ?」、釣人と少年は腹を抱え、目を点にして失笑した。二人はウィンドーのカエルに釘付けになった。「この仕業、白髪の老人に違いない!」少年は確信有りといった様子だ。「マンガにしない処が、サンジェルマン・デ・プレのエスプリだね!」二人はすっかりご機嫌になった。カエルはちょろッ と舌を出し、目玉をキョロリっ と動かした。どうしたら、こんな「遊び心」を自分の技に出来るのだろう?やはり探求の成果に違いない。


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