JUGEMテーマ:日記・一般
シテ島とサン=ルイ島を繋ぐ橋下によく釣人が集まる。魚の集まる所に釣人在りか?
夕方になると時間を合わせた様に帰り支度となり、釣人達の帰宅前のひと時が始まる。
秋の雲間に太陽が顔を覗かせる日には、セーヌ河岸に釣人が現われる。退職した年配者が太竿と小魚用の 2本の竿を使い分けて岸辺でひと時を過ごしている。根っからの釣り好きな若者も最新型の釣竿を引っさげて中に混じっているのが和やかで気持ちが良い。狙っている大魚はブロシェット or サンドルで共に味の良い魚だ。肉食魚である為、餌となる小魚を現場調達で釣り上げながら大物を狙っている。赤染めサバ虫や赤虫を餌に小魚を釣り、釣った小魚を餌に大物を狙うのだ。餌が無くなると、小魚釣りに専念せねばならない。ここら辺のやり取りは毛鉤釣りには味わえぬ餌釣り独特の妙味でもありそうだ。目下、毛鉤釣りの探求を続ける釣人と少年も餌釣りの経験は有り、自然に足が止まって、ひと時のウォッチングとなる。「話でも聞きに行こう!」釣人と少年は階段を降りた。『餌はシュベンヌの幼魚が一番だ』。『シュベンヌ以外の小魚には見向きもしない』。『向い側の大木が倒れて以来、シュベンヌがめっきり釣れなくなった』。帰宅前の釣人川端会議が始まっていた。「サーモンは ?」少年が聞くと若い釣人がウィンクだけで答えた。釣人達はもっぱらの釣餌談義に花咲かせていた。