JUGEMテーマ:日記・一般
『晴耕雨読』:田園で、のんびりと悠悠自適の生活をする。晴れた日に田畑を耕し、雨の日は読書する意の解り易い言葉だが、釣人の街の生活の目標であり、夏の終わりの白昼夢だ。
特別に大きな夢ではないのかも知れないのだが、少年から「夢は何か?」と聞かれた時に自然と浮かんで来たのがこの言葉だ。以前にお世話になった S氏の名刺の右肩に小文字で書かれていた四字熟語だった。その後、この言葉は釣人の心の中で成長を続けて、今では大切な支えとなる言葉に育っていた。ここ数年、夏休期間は遠出を避けてパリで過ごしている。バカンス期は地方は混み合うが、人と車が去ったパリに残っていると、忙しい普段では感じ取る事が難しい「静けさ」を味わえる。そんな経験から、夏場は何時の間にか夏仕事と散歩で過ごす様になっていた。気忙しい普段では時間が取れなかった探求事や、日常雑多の仕事で特に遅れが気になっている宿題事項を「夏仕事」と一括して、この時期に取り組む様に心掛けている。バランス良い時間配分が日常生活の中で程よく達成出来ると心地良いものだろう。釣人は夏の終わりに、隠れ家「Dragon」で音楽を聴いて贐(はなむけ)とした。
一瞬の夏が、『晴耕雨読』の余韻を残しながら、陽射しと共に過ぎ去って行こうとしていた。