JUGEMテーマ:日記・一般
京都移住へ帰国を重ねながら、パリ・京都の二重生活が続いています。
「釣人の散歩道」も「パリ編」から「京都編」へ移動して参ります。
長年続けて参りました「釣人の散歩道 paris」はお陰様で随分大勢の方から
ブログに立ち寄って頂ける様になりました。将来の京都移住計画に備えて
「釣人の散歩道 kyoto」を開設しておりますが、まだ十分に育っていません。
将来何とか「釣人の散歩道 paris」と同様に根付いて欲しいと願っています。
京都への移住完了には、まだ 1〜 2年位は準備必要と思われますが、徐々に
一時帰国の回数が増えて京都滞在期間が長くなって来ると思います。今後は
ブログの移動準備として、パリ滞在期間も「釣人の散歩道 kyoto」を主体に
ブログを upして参りたいと思います。「釣人の散歩道 paris」に更新掲載が
無い場合は「釣人の散歩道 kyoto」で継続しております。お立ち寄り下さい。
準備期間中はパリの話題も含めて、徐々に「釣人の散歩道 kyoto」を主体に
育てて参りたいと思います。鮮明で大きくなった写真画面でお楽しみ下さい。
釣人の散歩道 kyoto : http://nobuhiroono.jugem.jp (京都編) は此方です。
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散歩道の花壇に麦藁が山盛りされていた。冬の支度が始まろうとしている。
相棒はイチジクジャム作りに精を出し、一冬に充分な在庫を達成した様だ。
「おーい、もうすぐ冬がやって来るぞ〜」気の早い心配性が警鐘を鳴らす。
初霜はまだの様だが、今日から冬時間が始まる。秋の決められた日曜日の
午前 3時に時計を 1時間遅らせる。朝起きて約束時間にズレが生じても、
冬時間変更日の日曜と言う事でなんとかなる ... と、一応配慮されている。
今年の冬支度は例年と多少違い、部屋の整理仕事とやり残していた竿仕事
に励んでいる。いよいよ長年のパリ生活から京都移住への計画がスタート
しようとしている。現在京都で改築中の隠れ家「鹿ケ谷」が、これからの
終の棲家となる。改築工事が多少遅れているので、次回の一時帰国予定を
来年2月頃へと変更した。少しづつ 1〜2年計画で移り住んで行こうと思う。
忙中閑の待ち時間を久々の竿仕事とセルフリペアの時間に当てて見たい。
散歩道で見かけた麦藁の山盛りを振り返った。もうすぐ、冬がやって来る。
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どうやら「ハロ◯◯ン」がやって来るらしい。路にカボチャが飾られている。
余り知らない習慣が、季節の到来と共に、飾り付けを伴って復活されて行く。
生まれ育った母国の習慣に親しみを想う。面白そうな新しい企画がどんどんと
反映されて街は変わって行く。人によっては、実感が湧かない習慣もある筈だ。
慣れる迄、もう少し「カボチャの季節」と呼ばせて貰う。少年に言い訳をした。
皆が楽しく過ごせればそれが一番なのだが、どうも輸入モノの習慣はしっくり
と来ない処が在る。ふと考えると自分が異邦人である事をすっかり忘れていた。
異国に住む外国人はどうなのだろうか? やはり懐かしく想っていることだろう。
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朝起きて鏡を覗いたら、無精髪を伸ばしたひとりの男が立っていた。
鏡の男はあの頃の男へ「おはよう!」と少し照れながら挨拶を送った。
樹が育って行く様に成長して行けたらいいと願っている。デラシネの様に
流されながら、飛び込んでは、其れなりに元気に過ごせて来た事に感謝する。
ふと思い返すと、一箇所で落ち着いて過ごす生き方への憧憬が残されている。
久しぶりに無精髪を伸ばした。作業中に目に入る髪が気になり、前髪だけを
自分で鋏切りした。以前フリーランスで生きた真っ盛りに、肩迄の長髪で
カッコ付けて過ごした時期が在った。若気を過ぎて、短髪になって来たが、
今は無精髪。昨日は久しぶりに竿仕事と取り組んだ。生き続け育ってくれた
手の感覚に感謝した。帰国した際に床屋さんへ行く事を楽しみにしている。
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地区にもよるが、パリ朝市は週 2回が一般的。月曜以外の週 6回には感謝。
安くて新鮮なこの地区の朝市にはパリジャンがバスに乗って訪れるとか ... 。
パリ12区、パリジャンに知られたアリーグル朝市は月曜以外の毎朝週6日間
開かれている。各地区では大体週2回の朝市が開かれているが、月曜以外の
毎朝開かれる朝市には大感謝。釣人の自宅アパートから徒歩3分のこの朝市は
我家の食料庫として絶大な恩恵を受けている。お陰様で大型冷蔵庫と無縁で
過ごせている。毎朝散歩を兼ねて、今晩のメニューに合わせて買い出しに行く。
観光客で賑わう朝市ではなく、生活と季節感に溢れる食材を庶民の懐の具合に
合わせて面倒見てくれる朝市だ。将来パリを離れた時に、毎朝の朝市通いが
懐かしくなるかも知れない。パリジャンがバスに乗ってでも足を運ぶ朝市は
一見地味だが力持ちの市場だ。フランス食文化の底力を毎朝肌で感じている。
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少し喘ぎながらも走っている自分を感じる時が在る。秋の真っ只中にいる。
中間疾走からラストスパートへ。夏仕事が終わり整理仕事と取り組んでいる。
とてもカッコ良い走りっぷりとは言えないが、夏から秋にかけて走り通した。
作業足台からの転倒があり、厄介な足首捻挫を負った。作業靴を履いていた
お陰で骨折や靭帯断裂からは免れたが、不注意による事故で、回復に随分と
不便を強いられた。学生時代に学んだ応急処置やリハビリの実行で救われた。
夏を越えて秋を迎えた。霜柱が輝く白秋を迎えるには注意が必要なのだろう。
パリ自宅内装工事が一段落した。秋は日頃手付かずの整理仕事で励んでいる。
仔馬の様には駆けられないが、若き日に鍛えた脚力を頼りに、走り続けたい。
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手頃なスタンド椅子を探している。重心が高くなるので安定性が重要だろう。
軽快なスタンド様式で出来るだけ落ち着いた座り心地良いモノに期待する。
学生時代に酔っ払ってカウンターの椅子からひっくり返った思い出が在る。
以来、スタンド式の宙に浮く重心の高い椅子が苦手になった。軽快さには
優れているので狭い空間を活かすには一考の価値有りと最近機会ある度に
気に掛けて見ている。床との接面が円形のモノは揺れに弱く感じられる為、
安定感あるその他の底面のモノが良いかも知れない ... 。軽快さと利便性に
優れているが、忙しく落ち着きのない座り心地のモノは虚しく感じられる。
素材や質感をじっくり選べば楽しませてくれるモノに出会えるかも知れない。
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誘惑に極めて弱く、食いしん坊。数年前に気合いのダイエットを決行した。
学生時代のジーパン迄に回復。油断大敵でこの数年を順調にキープしている。
なんとか余裕で体重をキープ出来ているが、食欲昂まるこの季節は要注意だ。
キノコのパスタ、カボチャの煮込み ... 、何を頂いても綺麗に平らげてしまう。
冬眠前の北国の動物達の気持ちが伝わって来る様に食欲酣の季節は嬉しいが、
随分苦労した思い出を振り返って、溜め息をつきながら、辛抱を積んでいる。
油断大敵、ご用心!俊敏に動き回れる身軽さで、この季節を乗り越えたい。
間食は控えて先づ一杯の水を平らげてから考える。辛抱に辿り着く時もある。
誘惑への耐久力を身に付けようと少年には内緒で体重の維持を心掛けている。
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迷いながらも花束を見詰めた少年に、幼い少女は横で少年を見上げた。
「大丈夫。とても綺麗だよ」釣人は後ろから小さな二人連れに風を送った。
朝市の花屋前でまだ小さな二人連れが何処かぎこちなく目立っていた。
少年は思い切って其のブーケに決めた。決めかねた少女は少し心配顔で
少年の顔を覗いている。其れでイイ。きっと素晴らしい一日が始まろうと
していた。ブーケは男から女性へ贈られた時、微かに輝いてくれる筈だ。
少女はまだ貰って嬉しい花を知らないかもしれない。小さな秋が始まった。
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創作実る季節が始まった。温めて来たアイデアが一気に形を持ち始める。
青と白の残影が、釣人に雌鴨の翼に秘められたコントラストを思わせた。
大胆な真っ二つには 「ハッ 」とさせられる火花が飛んだが、拾われた
ドラム缶の優しさが全体を巧く調和している様に感じられた。真っ二つに
切断されて見ると、カーブの実態をより正確に感じられた。少し燻み始めた
純白を青く塗られたドラム缶が鮮やかに蘇らせている。其れは釣人に雌鴨の
翼にキラリと秘める青白羽根を空想させた。敷かれた自然色に青と白と黒。
釣人と少年は作品に水鳥の翼を思い浮かべた。街はいつも開かれた教科書だ。
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少年が飛んで来た。カッコイイ電動自転車を発見したそうだ。見に行こう!
パリ中を翅が生えた様に飛び廻りたい。釣人にも思い当たる時期が在った。
ひとっ走り行ってみたい時期が誰にも在った。言葉で説明出来ない昂ぶりを
誰にも言えずに駆け出すのだろう。ちょっと少年に付き合って見る事にした。
狭いパリだが、経済的に自由に駆け廻るには其れなりに工夫が必要となる。
何よりも気持ちが先に立つ若者たちには、「自由の翼」は必需品なのだろう。
手っ取り早く自転車か?素早く駆け廻るにはゼロハンか?時代柄では電動か?
若者は翅を得る夢に余念なく苦悩する。風流れる空へ飛立つ予行演習だろう。
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香りは「橘」と聞き、其の存在を意識した。白い小花に出逢う度、空想している。
柑橘系の香りらしいが、まだ実物を知らない。釣人は時々白い小花に足を止める。
当時の若武者が初恋の人と逢う時はきっと懐に「橘」の小花を託して向かったと
読んだ記憶が残っている。庭の片隅にはよく植えられていたと聞き、一体どんな
香りだろうと意識した。調べて見ると、白い小花には柑橘系の匂いが在るらしい。
野生のミカンとも呼ばれているらしいが、まだ見たことは無かった。そんな事が
より一層其の香りを意識させた。たぶん、少年の懐に丁度良さそうな香りだろう。
日本では巡り会えるだろうが、海外では今の所、出会ってはいない空想の小花だ。
釣人は白い香りに足を止め、顔を近づけた。其の小花にも、微かな柑橘香がした。
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自分を惹きつける何かを探しながら、躰を動かして己の内に取り込んで行く。
押し流されながらも漕ぎ続けると、探していた何かが見えて来るかも知れない。
何かを感じた処から入って行けばいい。道標が見当たらないなら、入口を探し、
先行者の軌跡を辿って見るのも一つの方法だろう。お手本を見ながら躰を動かす。
流されながらも脱皮に成功する事も有る。大切な事は波の向こうに見えるモノを
何処まで己の内に取り込めるかではないだろうか? 釣人は少年に流れを語った。
流れが複雑に重なっていても、よく見詰めると、己の進むべき一筋が見えて来る。
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朝食時に窓から澄み切った青空が見えた。読書には勿体ない秋晴れ日。
「久しぶりに出掛けよう!」誘われる儘に、光が綺麗な内に出発する。
少年を誘って相棒と釣人はパリ西近郊のサンジェルマンオンレイにある
画家 MAURICE DENIS (1870 - 1943) のアトリエメゾンを訪ねてみた。
突然の思い付きで、運良く在宅していた少年には青空の近郊ドライブは
何よりのサプライズ。お弁当なしだが、着いたら簡単な軽昼食にしよう。
澄み切った秋空を走った。小さなアトリエを想像していたが、お城の様な
塀に囲まれたアトリエメゾンは昼休中。散策しながら学生が集まっていた
アラブサンドイッチ屋さん「イスタンブール」で昼食の列に一緒に並び、
公園で秋空昼食。時間を調整してアトリエメゾンを見学した。庭に在る
アトリエは閉鎖中であったが、お城の様な住居内で作品の展示を見学した。
広い庭には植栽が施され、秋を楽しみながら森の様な庭造りを拝見した。
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風上や川上からの情報は気になる処だ。上の方ではどんな感じだろうか?
流れがあると顔を向けてしまう。新鮮な情報に躰が反応してしまうものだ。
肝心な処は最新情報で判断したいのが人情だろう。野生は流れに頭を向けて
定位している。新しい情報が上流から流れて来るからだ。まづ、兆しが届き、
後を追って出来事が伝わって来る。釣人と野生の根競べは、一瞬の判断力で
勝負の大半が決まってしまう。躰が自然に反応して、察知出来るか否か?が
イイ一日になるかどうかの別れ道だろう。無意識が当たり前になって来た時、
野生は一緒に遊んでくれる様になる。そんな試練の繰り返しが探求への秘訣。
風に様子を訊いて見よう。風が吹いたら立ち止まり、風が止んだら歩き出す。
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