素晴らしい毎日を過ごさせて貰った。別れの挨拶もせず、その村を振り返った。
仲間である「青い印」、輝いた瞳を忘れない。助けを求める声が聞こえたら ... 。
南アンデスの山村を回り、ブエノスアイレスからパリへ戻る飛行機へ乗った。
ひとつの旅が終わり、インディオの山村での出会いが心に積もり重なっていた。
学生時代に聞いた歌、「グラシェラ スサーナ/アドロ」(←左クリック)を捧げたい。
(YouTube 「-」 を左クリックして最小化すると写真を見ながら曲を聴けます。)
この歌を聴く度に、釣人と相棒は君達の顔を思い出すだろう。心からありがとう!
アドロ 歌詞日本語訳 Adoro
作曲者 アルマンド マンサネーロ Armando Manzanero
Adoro la calle en que nos vimos,
la noche cuando nos conocimos,
Adoro las cosas que me dices,
nuestros ratos felices
los adoro, vida mia
[マンサネーロの歌では省略]
Adoro la forma en que sonries,
el modo en que a veces me rines,
adoro la seda de tus manos,
los besos que nos damos,
los adoro, vida mia.
Y me muero por tenerte junto a mi,
cerca, muy cerca de mi,
no separarme de ti;
Y es que eres mi existencia, mi sentir,
eres mi luna, eres mi sol,
eres mi noche de amor.
Adoro el brillo de tus ojos,
lo dulce que hay en tus labios rojos,
adoro la forma en que suspiras
y hasta cuando caminas
yo te adoro vida mia;
yo te adoro, vida mia
yo te adoro.
私は熱愛する。私たちが出会った通りを、
私たちが知り合った夜を。
私は熱愛する。あなたが私に言うことを、
私たちの幸福な短い時間を。
私はそれらを熱愛する。私のいとしい人。
[マンサネーロの歌では省略]
私は熱愛する。あなたがほほえむときの姿を、
私を、ときどき、しかる仕方を。
私は熱愛する。あなたの手の絹のような柔らかさを。
私たちがかわす口づけを。
私はそれらを熱愛する。私のいとしい人。
私は死ぬほどあなたを私と一緒にしたい。
近くに、私のすぐ近くに、
私はあなたから離れたくない。
あなたは、私の生きている証、私の感覚。
あなたは私の月、あなたは私の太陽。
あなたは私の愛の夜。
私は熱愛する。あなたの目の輝きを、
私は熱愛する。あなたがため息をつくときの姿を、
そして、あなたが歩いているときの姿まで。
私はあなたを熱愛する。私のいとしい人。
私はあなたを熱愛する。私のいとしい人。
私はあなたを熱愛する。
*MUSICA.COMに公表されたスペイン語歌詞から引用させて頂きました。
*研究を目的とし商業的利用は行っておりません。
南アンデスへ捧ぐ 「蒙古斑・青い印」
- 2012.07.16 Monday
- アルゼンチン
- 06:28
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- by nobuhiro
アルゼンチン 『ロシナンテの肋(あばら)』
- 2012.07.15 Sunday
- アルゼンチン
- 06:25
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- by nobuhiro
ロシナンテ/Rocinante:「ドン・キホーテ」で主人公が乗ったやせこけた駄馬。
戸井十月著「チェ・ゲバラの遥かな旅」(集英社文庫)を読み返す旅が終わった。
旅と放浪は何が違うのだろうか?帰るべき場所をしっかり意識して日常生活から
飛び出す事が旅であるならば、三十数年前に日本を飛び出した自分は、現在も
放浪を続けているのだろうか?時々釣人はふとそんな事を考えて竿を握りしめる
事がある。パリでの生活が長くなり、そしてやっとこの頃パリが好きになって来た。
何時からかパリ発、パリ着の切符を手に旅に出る様になった。相棒との二人旅は
山や川へ向かう事が増え、二人山旅となる。何時の間にかデラシネは終わった。
『ゲパラより六歳齢上の彼は、いわば兄貴分の存在だった。当時23歳だった
ゲバラを、生まれて初めての旅に誘ったのもアルベルトだ。80歳のアルベルトは、
キューバの銘酒”ハバナクラブ”のオン・ザ・ロックを舐めながら、51年前の、2人
で旅を決意した日を思い出してくれた。
「あれは1951年の秋だった。チェも私も旅と冒険に憧れていた。アルゼンチン
から出て、広い世界を見てみたかったんだ。南米大陸を回って北米まで行く旅を
提案したのは私だった。チェはすぐに話に乗ったよ。二人共、決めたらすぐに行動
を起こすタイプの男だったんだ。で、オンボロバイクに二人乗りの大変な旅が
始まった。今から思えば無茶苦茶な旅だったが、我が人生最高の経験だったよ。
結局、その旅が、その後の私たちの人生を決定したんだからね」 ... 。
私は、再びロシナンテの肋(あばら)を自分の踵(かかと)に感じます。
楯(たて)を構えた私は、再び旅に出ます。
(1965年、チェ・ゲバラが両親に宛てた別れの手紙より)
遺体が発見された後、ゲバラの次女アレイダ(アレイディータ)や、キューバ
上陸以来の苦楽を共にした同志たちがジャーナリストの取材を受けた。
「チェ・ゲバラという人間の最も優れた資質は何だったと思いますか?」の質問に、
アレイダも旧同志たちも、皆、口を揃(そろ)えたように同じ答えを返した。
「人を愛する才能です」
この短い言葉の中に、ゲバラという人間の全てが凝縮されていると私は思う。』
...................... 戸井十月著「チェ・ゲバラの遥かな旅」(集英社文庫)より
1冊の旅本が背中を押してくれていた。寝台バスの中、民宿の電燈の下、其れは
しっかり釣人を支えてくれた。39歳となった体で夜のジャングルを徹夜で歩き続け
ながら、ゲバラは最後まで活路を探していた。まだ若く、世界を知らなかった彼が
親友と最初の旅へ出発した母国アルゼンチンを歩く事が出来た幸運に感謝する。
釣人は少年の屋根裏部屋で相棒とのアルゼンチン山旅の土産話を語り明かした。
ブエノスアイレス 「ラストタンゴ」
- 2012.07.14 Saturday
- アルゼンチン
- 11:15
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- by nobuhiro
ブエノスアイレス、アルゼンチン旅のラストナイト。今晩は思う存分、タンゴの夜。
"ミュージック"では感じられない感覚が"ムジカ"と発音されると伝わって来る。
タンゴの歴史はまだ100年余りだそうだ。発祥の地はもちろんアルゼンチンであり、
港町ブエノスアイレスの港労働者地区ボカからだと言われている。広大な土地に
パンパ(平原)と呼ばれる大草原を有するアルゼンチンは、穀物や牛肉を輸出する
港町として栄えた。19世紀末から20世紀初頭にかけ、ヨーロッパから移民の波が
押し寄せた。広大な平原と「銀の夢」を求め、ヨーロッパ系白人、おもにスペイン、
イタリアのラテン系白人がこの国へ押し寄せて来たのである。同時にアフリカから
多くの黒人が労働力として連れてこられた。ラテン系白人、アフリカ黒人、先住民族
インデイオの文化が混沌と入り組みながら、貧富の差が著しい歪んだ社会構造が
出来上がって行った。そんな社会を背景にアルゼンチンタンゴは貧民港労働者が
屯するボカ地区、裏町の裏通りにある飲みバーから起こって来たそうだ。最初は
ギターの伴奏で船乗りや娼婦が酒の勢いをつけて躍っていたらしい。やがて其の
踊りは港町に広まり、ヴァイオリンも加わると、より洗練されたイキなステップへと
変貌を遂げて行く。其れは、毛虫が華麗な蝶へと変身して行く様な流行であった。
否、少年が大人の男へ、少女が魅惑の女へと成長して行く過程であったのだろう。
アルゼンチンタンゴはやがてヨーロッパへ紹介され、曲に流れるアフリカのリズム
は薄められ、欧風クラシックの要素を組み込まれて、コンチネンタルタンゴとして
広く世界へ紹介されて行く。所謂タンゴの曲として我々に知られているものは殆ど
コンチネンタルタンゴの要素が強いものである。よりソフィティケートされた音律で
バックグラウンドミュージックなどにも使われる。ところが、アルゼンチンタンゴは
どうだろう?やがて、バンドネオン(小型アコーデオンの様で鍵盤がない楽器)や
ピアノを引連れる様になっても、持って生まれた野性的な強さは一切変わりがない。
音楽は様々なミックスから生まれる。アメリカを代表する JAZZ もそうだが、黒人
と白人の音楽が磨きを掛け合って生まれて来た。タンゴはアフリカとヨーロッパの
音楽ミックスから生まれ出でている。JAZZ はアフリカとアングロサクソンだろう。
TANGO はアフリカとラテンを其のルーツに持つ事から、微妙な違いが生じている。
ブエノスアイレスの港っ子達は、タンゴを「愛と祖国への誇り」と呼び合うらしい。
ラストナイトの釣人と相棒はラム酒ストレートで、最後のタンゴを心に刻んでいる。
ブエノスアイレス 「BOCA JUNIORS」
- 2012.07.13 Friday
- アルゼンチン
- 08:57
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- by nobuhiro
ブエノスアイレスには BOCA JUNIORS と RIVER PLATE、2つのチームがある。
マラドナが在籍した BOCA JUNIORS チーム は知名度と強さで若干優っている。
観戦を待ってくれていた様なタイミングで地元「BOCA JUNIORS」の試合がある。
ところが、入場券は当然の如く既に完売済み。此処は最後の手段と、大枚を覚悟で
サッカー観戦ツアーに参加する事にした。ホテル送迎付きと言う贅沢なツアーだが、
入場券を常時押さえてあり、気軽に地元のサッカーを観戦出来る。コルドバでの冷汗
経験を踏まえると、落ち着いて最後まで安心して見れる。何よりの事かも知れない。
あの「マラドナ」が在籍したチームの試合。生涯有るか?無しか?の大チャンスだ。
此処は一先ず、ユーロの力に頼るしかあらずと二人は合点した。試合前にカフェバー
でピザをご馳走になり、ビール乾杯でツアー皆で盛り上がる。いザ!ボッカのホーム
会場へ!。一体何万人が観戦するのだろうか?南米アルゼンチンのサッカー熱には
驚きの一言だった。場内を埋め尽くす地元ファンで、会場は足踏み入れる席もない。
応援は様々な形があり、口笛、掌の動かし方ひとつにも違いがある。応援の風を送る
様であり、挑発する様であったり、取り敢えず皆の動きをお手本に同じ様にやった。
サッカーに関しては、中学時代から大学まで、十分に時間だけは費やして来たので、
たとえアルゼンチンサッカーファンと渡り合っても五分で語り合える。と、強がって
いたが、試合前セレモニーで既にびっくり仰天。「ワーぉ!」魅惑の演出であった。
選手は目にも止まらぬ凄技で「ゴール!」、「ゴーール!」。夢の続きが始まった。
ブエノスアイレス 「魅惑の輝き」
- 2012.07.12 Thursday
- アルゼンチン
- 08:20
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- by nobuhiro
お気に入りを探す時は、テーマを絞り込み、より専門的な店を訊ねて見る。
専門分野の世界は狭く深い。同じテイストを大切にする関連店を教えて貰う。
旅先の街で、数多い情報の中からお気に入りを探し出すのは至難のわざだ。
釣人は何時も現場主義であった。より専門的な立場で現場を熟している人に
ストレートに直接教えて貰うのが一番の近道だ。釣人は相棒用の旅先ダンス
練習靴を探していた。キューバ、アルゼンチンと最近相棒は地域ダンス習得に
燃えている。旅サンダルで何とかやっていたが、二度ある事は三度?続きそう
なのでタンゴの国「思い出靴」も悪くないなァ と相棒に提案すると、すこぶるの
喜び様で一致即決となった。ダンス靴店を見るには見たが、「この一品」には
巡り合えない。まだ意見を伺うべき専門店、専門の人に辿り付けていないのだ。
そこで釣人は、行き先をアルゼンチン・タンゴ専門のドレス店へと変えて見た。
さすがに本場の星、現場で他を魅惑するドレス店の品は輝きがあった。店内を
ゆっくりと見せて頂き、専門の店員へ訪ねてみた。「タンゴの練習シューズ」を
探しているのですが ... 。店員はすぐに二つの専門店の住所を教えてくれた。
釣人はこんな人、現場の呼吸が好きだ。此の二つがトップ店と勧めてくれる。
そうなるとスピードアップ。一店はドレッシーなお店で、もう一店はより練習を
重視した専門店であった。星を映し出す様な魅惑のタンゴシューズが店奥から
運ばれて来る。美しさに固唾を呑むが、残念ながらボリュームが大きく、旅先に
何時も持ち運ぶ靴には適わない。練習シューズ専門店で見せて貰った靴は、
お気に入りのサイズ在庫無しと残念に終わる。練習シューズはパリにも専門店
が在る為、此の一件は保留とした。ダンスシューズ店を後にすると、すぐ近くの
窓に、眼を捉える輝きが首を長くして待っていた。釣人はこの種の金属反射と
原色の組み合わせには反応を起こしてしまう。ニッケルクロームの輝きは強い
日射しの河口部で、燻した黒色のおとなしい金属色なら山岳上流で ... 。必ず
このパターンなら十分に魚と渡り合える .. 。釣人は相棒の星の輝きのすぐ脇で
もう一つの「魅惑の輝き」と遭遇した。この輝きにどうやら二人は首っ丈の様だ。
ブエノスアイレス 「コンテンポラリー」
- 2012.07.11 Wednesday
- アルゼンチン
- 09:47
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- by nobuhiro
Buenos Aires:アルゼンチンの到着地に戻って来た。パリへの出発準備開始。
”南米のパリ”と呼ばれるアルゼンチン首都ブエノスアイレスの街を散策する。
北部アルゼンチンの南アンデス山村から再び到着地、ラ・プラタ川河口部に広がる
ブエノスアイレスに戻って来た。到着時は港地区を中心に散策とタンゴ見学を終え、
長距離バスで北部への旅へスタートした。出発迄の残された時間は今回の山旅で
出会えたものや途中での見聞を思いながら、この街ブエノスアイレスのまだ見ぬ顔
を探してみたい。街には高さがある。身近に感じていた山々はビルの近代的な建築
に変わった。全ては都市に集まった人々を中心に、便利に生活出来る様にどんどん
造り替えられている。そして其れはノスタルジックな哀愁を残しながら、此れからも
益々変化にスピードを伴い進行して行くだろう。解り易くモダン化が提示されると、
人々は少しずつ其れ等を受け入れて変わって行く。その中から様々な人が生まれ、
人生のドラマを生き抜いて行く。二人は、港っ子の住む此の都市の中を歩いている。
コルドバ 「地元"BERGLADE"」
- 2012.07.10 Tuesday
- アルゼンチン
- 07:36
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- by nobuhiro
Cordobaの地元サッカーチームは「BERGLADE」。今日はホームでの戦いだ。
地元サポーターはゴール裏スタンドをすっかり占領。負けてはならない応援合戦。
南米のサッカーファン熱は想像以上だ。「マラドナ」を生み出したアルゼンチンの
そんな熱を感じ取りたいと今回の旅中でチャンス到来を待っていた。通常の試合は
週末なので、なかなかタイミングが合わず、ブエノスアイレスでも見逃しての出発と
なっていた。出来れば、ローカル地方ファンの応援ぶりを感じたかったので、此処
コルドバは願ったり叶ったりのタイミング。但し、其れはどうしてもクリアーせねば
ならない 2つの難関がある。1つは地元ホームでの切符を手に入れる事。昨日は
走る様に町外れに在る発券会場(此処もサッカー場なのだが ... )へ直行。窓口で
券を購入したのだが、スペイン語での翌日戦のチケット購入は意外と難解だった。
周りの人に助けて貰い、何とか 2枚のチケットを入手出来た。発券場には切符を
購入出来ない貧困層のファンもおり、地元チームを応援したいと声を掛けると、皆が
カンパを少額ずつ渡していたのが印象的だった。サッカーファンならではの援助だ。
此れで幸運に1つの関門は通過出来た。もう 1つは、明晩ブエノスアイレス行きの
深夜寝台バスの出発時間( 23:30発)。こればかりはどうしようもなく、後半戦を
途中抜け出し、荷物を残した宿へ戻り、バスターミナルへ荷物を担いでバス出発前
に到着せねばならない。会場に詰めかけたファンを交わして、どの位前に会場を
引き上げねばならないか?難しい読みだ。取り敢えず、幸運なタイミングと切符の
入手に感謝して、当日は南米アルゼンチンサッカーを感じ取ろうとだいぶ早くから
会場へとやって来た。ゴール裏バックスタンドは、地元サポーターでぎっしりと埋め
尽くされて見た事もない盛り上がり様だ。対戦相手であるMendozaチームは
応援隊もいるが、青色旗(BERGLADO)に圧倒されながら苦戦を強いられていた。
選手同士のサッカーであるが、地元サポーターの応援は凄まじく「勝てるものなら
やって見ろ」と言った勢い。この手あの手の応援で相手チームを牽制し、地元には
絶大な声援を送る。嫌味なブーイングはなく、相手への口笛も「戦いごっこ」を
明るく楽しんでいるのが面白かった。後半戦が進んで来る。バス出発時間逆算の
時間とにらめっこしながらの観戦となった。此れは体に良くない。思いを決めて、
会場を立って外に出ると唖然とした。一切交通手段らしきものが動いていない。
動いていないと言うより、存在しない。タクシー、バス、ヒッチハイクの車も ... 。
交通機関は全て試合終了を待ち、時間をずらして迎えに来るシステムである様だ。
日本の国立競技場試合後などを記憶していたが、アルゼンチンは日本の 7.5倍の
大きさ、町から離れたサッカー会場の環境は想像以上の外れに在った。明るい時間
に交通量のあった道は車 1台通っていない。これには焦り、只ひたすらに町の方角
を目指し、二人は急ぎ足で歩き出した。とは言うものの、到底歩いて戻れる距離では
ない。途中でタクシーかバスが擦れ違えば、道で頼み込もう ... 。暫く歩いてみるが
状況は変わらず、歩き続けると交差点にパトカーが 1台止まっていた。お巡りさんに
事情を説明すると、この道には夜のバスが通るとの事で、微かな希望が湧いて来た。
暫くすると夜のバスが来たので、手を上げて停まって貰い、やっと町ゆきのバスに
乗車出来た。町の中心でバスを降り、只ひたすらに宿を目指してランニング。途中の
広場では、人々が集りタンゴを踊っていた。見ていたい雰囲気ではあったが、時計の
針を睨みながら宿に駆け戻り、長距離バスターミナルへ荷物を担いで走り込んだ。
出発15分前にギリギリの滑り込み。夢のアルゼンチンサッカー観戦を果たした。
リュックの下着を出し、試合を終えた様な汗シャツを交換。熱き思い出を刻んだ。
コルドバ 「おじさん焼肉」
- 2012.07.09 Monday
- アルゼンチン
- 08:00
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- by nobuhiro
旅先で美味しいものを味わいたい時は、其の町の市場に行って見よう。
早朝から働き通した市場の人達がお腹を空かせて訪れる、そんな店がいい。
今日は良く町を歩き、そして良く動いた。少しずつ都会へ移りながら、町は大きく
賑やかになって来た。山村でゆっくりと過ごして来た時間も、何時の間にか忙しく
回り始めた。歴史を持つ町並みや建造物を訪れ、タンゴレッスンにも加えて貰った。
聞き出せた情報で、明日地元サッカーチーム”BERGLADE"が試合するらしい。
観戦切符がまだ残っていれば、今日中に買っておかねば明日観戦はままならない
様子だった。町外れにある会場へ切符購入に出向き、何とかスペイン語を交わして
チケットを入手出来た。チケット購入は難解で、販売は町外れの此処で良いのだが、
明日の試合は同じ方角で、更にかなり町から離れたスタジアムで行われるらしい。
明日の距離感を掴もうと町まで歩いて帰って見た。かなりの距離であった。まぁ、
今日は「お疲れ様」のラッキーな一日だった。市場で働く人がしっかりと力を付けに
集まる「おじさん焼肉」の店を見つけた。今日は、少し大きめの肉を頂く事にする。
どっしり腰の据わったおじさんが、意外に早い手返しで旨そうに肉を焼いてくれる。
アルゼンチンでは肉焼きは男性の仕事らしい。二人は今日のカロリーを取り戻した。
こまめに熾火を作りながら、流石に焼き上手だ。市場に来て大正解の味ぷりだった。
ドン!と出されたアルゼンチンワインを喉に通し、茹芋と一緒に頂くのが市場風だ。
コルドバ 「タンゴレッスン」
- 2012.07.08 Sunday
- アルゼンチン
- 13:11
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- -
- by nobuhiro
サルタを発ち、帰路ブエノスアイレスまで700kmのコルドバへ到着した。
標高 440m。雨は少なく、年間を通して気候の良いアルゼンチン第2の都市。
サルタから長距離バスで出発し、帰路ブエノスアイレスの中継都市コルドバヘ到着。
ブエノスアイレスまで距離はもう一息。ノスタルジーな町並みを歩き、数々の歴史を
残したアルゼンチン初の大学や建造物を散策する。此処の大学から反政府運動や
大学革命の火蓋が切られたそうだ。此の町はそんな歴史を持つ地方都市でもある。
残すところ、此の旧都での一宿泊でブエノスアイレスへ戻る日程となった。旅始めに
考えた予想を遥かに越える素晴らしい南アンデスの山旅であった。後は、相棒の星、
「タンゴレッスン」と釣人「アルゼンチン・サッカー観戦」に何処まで迫れるかナ?
二人は情報を集めた。町広場のツーリスト・インフォーメーションセンターにて丁度
本日「タンゴレッスン」を適えてくれる情報を入手。幸運は急げと、相棒は初めての
「タンゴレッスン」へトライする。教室を思わせる場所に先生が到着、靴を替えた。
その瞬間から、空気はタンゴの時間に切り替わった。昨年のキューバ旅行時では
「サルサレッスン」を受け、以降独学で腕(足?)を上げたステップ感覚で、今回は
タンゴへ挑戦する。旅先でのサンダル履きだが、なんとなく皆の流れに溶け込んで
動けている様に見える。フライフィッシングのキャスティング様子より、遥かに動き
が馴染んでいる様に思われた。相棒から一緒にと誘われたが、首を振ると、妙に
すんなり納得され、相棒一人のレッスンとなった。「なかなか難しい」と合点する。
釣人は傍で音楽を聴きながら其のステップをイメージトレーニングしていたのだが、
ブエノスアイレスで見たタンゴの動きと、旧都コルドバの其れに見られる静かな動き
を感じた。同じ基本ステップであったが、ブエノスアイレスから 700km 離れると
動きの速さより流れの優しさの様なものが加わって来ている様に感じられた。此れは
あくまでもダンス苦手の釣人の妄想なのだったが ... 。汗を流したので、一度宿に
戻り、シャツを着替え、明日のサッカー観戦の切符購入に教えられた会場へ向かう
事とした。久しぶりに都会スピードで動き回った。今晩はステーキが美味しそうだ。
サルタの夜
- 2012.07.07 Saturday
- アルゼンチン
- 10:03
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- by nobuhiro
釣人は「神へ捧げられたインカ帝国の子供たち」から、幾つかの宿題を受け取った。
南アンデスで見た「ビクーニャ」は、ショールとなり、釣人と前へ再び現れた。
インディオの山村から再びアルゼンチン北部の都市サルタへ戻った。この町は
完全な白人社会ではなく、移民した白人と先住インディオの混血社会だと言える。
肌の色だけではなく、町の色が褐色を帯びている。建物の装飾や服装の色にも
強いコントラストが見られ、其れらが面白い程に旨く調和している。長い時を経て
二つの文化は交じり合って来た事と推測された。町は大きく、人は増え、広場の
周りはお店が軒並みだ。博物館や美術館には学術的な刺激的な展示がなされ、
店々はウインドーを飾りアルゼンチン北部の都市を誇っている。この町で釣人は、
思いも寄らぬ再会をした。「神に捧げられた子供」を思いながら道を歩いていると、
ウィンドーに何処かで見た覚えのある美しい色の女性ショールに目が止まった。
お店に入り、店員にショール名を尋ねると「ビクーニャ・ショール」と、驚きの名が
返って来たのであった。博物館で膝を抱えた子供が纏っていた山着を思い出すと、
全くの無関係では無かったが、あの「ビクーニャ」が .. と、釣人と相棒は、驚きを
感じた。其れは形をショールへと変えていたが、やはり、美しく野生のきらめきを
其の内に秘めていた。手の込んだ編み方が一段と其れを美しく魅せている感じだ。
古来インディオの伝統的編み方を思わせた。サリナスへ向かう際に、インディオの
タクシー運転手から毛織物の最高級品と教えて貰った説明が頭を過ぎった。彼の
説明を思い出す。『世界で一番細いと言われる上質体毛を編み上げ、山の寒さに
強く、撥水性を備えて雨にも強い野生育ちの貴重な毛織物になる事。ビクーニャは
家畜化を拒絶する野生種である。射止めて肉を食され、刈り毛は其の時限り一回。
その毛織物が高価である事から乱獲が進み、20万頭以上棲息したにも関わらず、
絶滅の危機を迎えている。現在は保護が叫ばれ、古代インカ時代に行われていた
追い込み猟法を復活して、其の方法だけが許されている事。生け捕りして、二年に
一回の体毛刈り取りを行い、再び自然に放される。其の方法だけ、絶滅種を守り、
地域産業を継続出来る方法として許されている事。』説明が長くなってしまったが、
彼は愛おしむ様に、ビクーニャについて熱く語ってくれた。店員の話では、其の数は
サルタでも少なく、なかなか手には入らないそうだ。特に純正良質な古来インディオ
の伝統的編み方で仕上げられた「ビクーニャー・ショール」となると、希少で高価な
値段で取引されるらしい。釣人は思い切って其の値段を伺って見た。南アンデスの
現地サルタの値段で、其れは仏国で一般的に販売される竹竿職人の手作りによる
毛鉤竹竿(フライフィッシングバンブーロッド)と粗同額である。旅先の無知識にて
雑に購入するものでもなく、その野生の美しさ、インディオの編み方を心に留めた。
縁に恵まれ、また再び「ビクーニャ」と出会えたら、今度は一緒に連れて帰りたいと
釣人は其のショールを触らせて貰った。山村から町に戻り、感慨を受ける出会いや、
思いもよらぬ再会が在った。二人は其の残り香を肴に、今晩はペーニャで飲もうと
合点した。「庶民的で人気のあるお店」を宿で訊ねて、夕食を済ませてから訪れた。
コンドルが壁に飛んでいた。飾り気はないが、さすがにアルゼンチンの盛り上がりは
迫力が在った。演奏や歌には温かいハートが在り、踊りも楽しめる。何より、お客と
ミュージシャンが一体で盛り上がる。杯を重ねる次第となり、真夜中を遥かに過ぎて
深夜の町を徒歩40分、手繋なぎ急ぎ足で宿に戻った。明朝、コルドバへ出発する。
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